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『シン・ゴジラ』観た。 黒鈴の感想・考察

みなさまこんにちは。
お久しぶりです、黒鈴です。

 

映画もちらほら観に行っているのですが、久々に感想を書きたい気持ちになりました。
お題目は『シン・ゴジラ』。
庵野さんらしい、オタクの心をくすぐる考察ポイントが多々盛り込まれておりました。

 

細かいディティールや系譜に関しても語りあいたい事は山とあるのですが、そのへんは割愛。呑みにでも誘ってください。リプでもいいね。トーシロ見解をぶちかますよ。イエー。

 


さて本題。
レビューではなく、考察なのでネタバレ満載です。よろしく。

 

 

 

 

○シン・ゴジラで描かれたゴジラとは

 

本作で描かれたゴジラとは、災害を象徴とした根源的な「恐怖」であったといえます。それも、記憶として、または体験として”日本人”に刻まれている恐怖感に集約されていました。

 

(海底)火山噴火を彷彿とさせるゴジラ。

川を遡上する大津波を彷彿とさせるゴジラ。

放射能を撒き散らし原発事故を彷彿とさせるゴジラ。

原子の火を放ち核兵器を彷彿とさせるゴジラ。

 

とにかく日本人にターゲッティングされた演出です。それぞれ事象は異なれど、二次災害や帰宅困難など含めて”いま”を生きる日本人なら確固たるリアリティを持って想起される恐怖というものが散りばめられていたと感じました。

 

ここに至って、ゴジラは「具現化した姿はフィクション」なれど、「災害」という形でリアルになったと言えるでしょう。

 

 

 

○進化形態を採ったゴジラ

 

今回のゴジラはエラのある水棲四足型から二足歩行型、そして見慣れた姿へ形態変化します。何故このようにしたのか。
2つの効果が考えられます。

 

一つは既存概念の棄却であると考えます。
私たちが知る「ゴジラ」をいきなり出したなら、映像的な圧倒感はあれど既知のゴジラ像とリンクさせていたと思います。

そこを一旦、え?何こいつ?とバッファを設けることで意識的にゴジライメージをフォーマットしている。
斯く言う私もゴジラっぽいけど違う何かと認識していて(ゴジラから逃げてきた亜種)、進化するゴジラというアンサーを得て既存のゴジラ像は刷新されました。

 

もう一つは恐怖感の演出。
なんだかわからないモノに対して人は恐怖を覚えます。だけども正体がわかったり対策が講じれるようになると、恐怖感というものは薄れていきます。
ゴジラがいよいよ姿を現すぜー!のあとに出てきたものが巨大な深海水棲動物。え?何これどういう事?と謎に直面し視聴者は混乱し恐怖します。
もし出てきたのがよく知る完全体ゴジラであったなら、それは明確な脅威であり質の異なる恐怖といえるでしょう。

 

さらにこの二点は、私たちがよく知る姿である第四形態のお披露目にも直結します。
この二点があることで、知ったフォルムでも感じる脅威度が段違い。「おー出た出た」ではなく、「出てしまった、まじやべえ」なのです。
見せ方ひとつで事程左様に印象が変わる。演出マジック炸裂です。

 

そして進化設定は、最後の謎かけにも繋がると思います。
凍結した尾に蠢いていた人型のフォルム群。これは何だったのかと様々な意見が出ているようです。
私の解釈は、進化を続けるゴジラの次のアプローチは、個の限界からの脱却。人に倣い、多様性を持つ群生生命体という筋ではないかなと思います。進化の際の放熱が、凍結によって問題なくなってるゆえのカットっぽいのがアツいですね。
しかし、逆にこれはアンチテーゼとして、人間は集団でひとつの生命体である、というメッセージとも取れます。なんだかエヴァっぽくなってまいりました。

 

 


○恐怖から畏怖へ 神・ゴジラ

 

形態変化の謎、バンカーバスターによる物理的な駆除の可能性、対策のメド。これらが出そろい謎としての恐怖が薄れたところで、破壊神としてのゴジラが爆誕します。

 

闇夜を貫く熱線、噴きあがる爆炎。ここに至り、シンプルな、しかし圧倒的な脅威としてのゴジラが誕生。多くの人がここで絶望的な気持ちになっているようですね。
私はといえば、絶望感を味わう前に、清々しさと神々しさを感じました。いや、後なのかもしれません。

 

この感覚は、そう、「貞子VS伽椰子」でも感じたものでした。
理屈でなく、圧倒的な、魂から畏怖する存在を目の当たりにしたとき、邪神であれ破壊神であれそれはある種の神々しさを纏い、涙があふれる。生命の危機と感じたからだとか、恐ろしさのあまりだとかではない。感情よりも先にあふれる涙。さだかやクライマックスでヒロインが流した涙はまさしくそれであったと思うし、同じものをゴジラに感じた次第。

 

神とは何か。無神論と揶揄される日本人に対し、宗教由来ではない、俺ら日本人が畏れていた「神さま」って概念はこういう事でしょ?と言われたようにも思います。

 

 

 

○紛れもなきフィクション作品であることの恐怖

 

というわけでシン・ゴジラ。徹底的なリサーチにより、細部のディテールまでリアリティに拘った作品でありました。リサーチ班にはお疲れ様と万雷の拍手を贈りたい。

 

ポスターにもあるとおり、「現実(ニッポン) 対 虚構(ゴジラ)」でしたね。

 

シン・ゴジラ ポスター

 

…うん?

 

ルビに、、、違和感??

 

 

 

観る前は何とも思いませんでした。
全く、何の間違いもない。
でも、観た後、考察した後だと、このルビに違和感を感じたのです。

 


確かにゴジラはフィクションです。いるわけがありません。
しかし、上でも述べたように今回のゴジラは「災害」。噴火や大津波という意味でリアル化したと言えます。そういう作りでした。
となるとゴジラは災害という意味合いで「現実」のカテゴリに入ることになります。
ならば、「虚構」にあたるものは何か。

 


実は、今作を観ていて、こうだったらいいなー、と思いつつも内心一番フィクションくさいと感じていたものがあります。

 

 

 

そう、国民と国を守るため、ゴジラに敢然立ち向かい勝利した、英気溢れる政治家・官僚たちです。
映画補正!とか、主役がへぼじゃ成り立たない!とか、実際もそんくらい頑張ってる!とかもちろんあると思いますが、本作で最もフィクションくさいところはどこかと聞かれれば、私はそこだと思ったのです。

 

そこで改めて感じる、リアルな恐怖…!

 

 

 

この作品はまぎれもなきフィクションです。
最もフィクションくさいのが英気溢れる政治家・官僚という皮肉。
そこに改めて気づかされた時に、今までにないかたちで感じる恐怖。
ここまで演出のうちだとしたら、真に恐ろしいですね…!

 

 

 

 

 

<メモ>

テレ東、劇中でも通常運転

新しい原子作る!トニー・スタークかよ

はじけ飛ぶ北品川・ふっとぶ京急
はじけ飛ぶムサコ・NECご臨終
空を飛ぶ丸子橋

陽動に使われるのぞみ爆弾
足並み揃える在来線爆弾・なぜあんなにもバリエーション豊かなの

彼の国にとって、日本は極東・対中露の前線でしかないの
凝固剤作戦は廃炉作業のようだ

4dxでなくてよい・そんなに揺れない作品だった
会議室のシーンが多く、字幕やテロップも多用されているので子どもの視聴には向かない


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